鴨川地球生活楽校2013 9月「発酵」なかじを講師に迎えて

鴨川地球生活楽校2013 9月「発酵」

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9月の講座は僕の尊敬する友人で、寺田本家(自然酒の酒蔵)の杜氏であり、発酵料理家でもある「なかじ」に来てもらい、発酵をテーマに2泊3日でどっぷり発酵文化を学んだ。

立ち振舞が美しいなかじ

立ち振舞が美しいなかじ

僕は随分前からなかじの名前を知っていた。

蒸したお米を広げるなかじ

蒸したお米を広げるなかじ

年間1万円で暮らす旅人あこちゃんが、夷隅のブラウンズフィールドに「なかじ」という素晴らしい若者がいると僕に伝えてくれていたからだ。その後、何度かイベントで会う機会があったがゆっくり話す機会もなかったが、2~3年前、日比谷公園で開催された「土と平和の祭典」で一緒にトークをする機会があり、その時の印象がとても強く残っていた。その時、なかじが何を話したか忘れたが、田んぼとお米と命について静かに力強く話すそのヴァイブレーションに僕は共振したことだけを憶えている。

なかじはブラウンズフィールドから寺田本家へ移り、発酵料理家として本を出版し、活躍していることを風の噂で知り、僕もなんだか嬉しく思っていた。そして去年、土と平和の祭典で再開したその瞬間、僕はその場でなかじに講師を依頼したのだ。

蒸したお米に天然の麹菌をふりかけます

蒸したお米に天然の麹菌をふりかけます

WSは、蒸したお米になかじが神崎町から持参した天然の麹菌をふりかけるところから始まった。

なかじの動作は、まるで日本舞踊の舞のように美しく氣が流れていく。

麹を丁寧に扱う彼の姿は、神事の儀式のような厳かな雰囲気が漂い、なかじが作業を始めると、みんな自然と雑談を止め、息を呑んで見入るのだ。なかじの仕草の美しさは、ブラウンズフィールドに行く前、日本の伝統芸能を現代に再創造し、新潟県佐渡島を拠点に、世界中でコンサートを開いているプロの和太鼓集団である「鼓童」で、踊り、歌、太鼓、笛を学び、そして農業をしながら共同生活をしていた2年間が大きく影響しているのだろう。

シュタイナー教育では、みんな静かにしてください〜!と学校の先生が声を張り上げ、子供たちを静かにさせて授業を始めるのではなく、先生は美しい「音」や「声」という響きで子供たちの興味を集め、静かにさせるそうだ。ふと、そんなことを思い出した。

講義では発酵の仕組みを黒板で説明

講義では発酵の仕組みを黒板で説明

講義では発酵の歴史や化学的な仕組み、そして言霊や文字の意味、哲学まで幅広い内容で、みんなで発酵世界を旅するようになかじの話を聞いた。

中国では麦の花と書いて麹。日本はお米文化なので、米の花と書いて糀とも書く。学術名はアスペルギルス・オリゼー。そう、まるで漫画「もやしもん」で読んだ単語が飛び交った。

発酵と腐敗の定義はあいまいではっきりしていないが、どちらも菌によって分解し、最終的には元素である水とガスと光に戻す働きのことだそうだ。専門家によって意見は分かれるが、発酵と腐敗はそのスピードが異なるだけだという。腐敗は、自然界に長くいて欲しくないので早く元素に還る。

発酵はゆっくり元素に向かい、その過程で、おいしい発酵食品になり、甘酒、お酒、酢となり、周りの生き物に喜ばれながらゆっくり元素に戻り、そしてまた植物が育つ要素となり、いのちは循環する。

有から無へ還り、また有が生まれ無に還る。それが自然界の仕組みであり、宇宙はそうできている。完璧なのだ。

里山の夕暮れ

里山の夕暮れ

なかじは「発酵」、「マクロビオティック」、「料理」という表現を通して、「自由に生きる」ということを伝えたいと話してくれた。

発酵という微生物の働きを知ることは、「宇宙の法則」を知ることなのだと。そして、「宇宙の法則」を知ることは、「命の法則」を知ることであり、それは「人生の法則」を知ることになると。この宇宙に生きる生命体として、微生物も人間も同じ原理に基づいており、その法則に沿って生きれば、微生物が発酵するようにその人の人生も発酵するという。それは、「宇宙の法則」なのだから、必ず自然とそうなるのである。力むことなく、努力することなく、それはなるべくしてなるようになる。

発酵を理解すれば、おのずと人生も開ける。そして、人はより「自由に生きる」ことができる。それが、発酵哲学。

う〜ん、深い!

また、お米は光の物質化であると。だから、僕らは光を食べているというのだ!

う〜ん、素敵だ!

二日目に出来た甘酒を飲んで、みんなあまりの美味しさに感動した。僕もこんなに美味しい甘酒を飲んだのは始めてだった。ちゃんと作ると、こんなにも美味しいのか・・・今まで飲んでいた甘酒とは全く別の飲み物だった。それは身体の内側から喜びが湧き上がるほどの体験だった。

夜の交流会では、ずらりと寺田本家の酒が並び、みんなで調理したなかじの発酵料理をおいしく頂きながら、楽しい宴となった。あまりに楽しくて、ちょっと飲み過ぎたのを反省する主催者の僕であった・・・。

みんなで作った酒粕クリームコロッケ。料理はどれも絶品でした!

みんなで作った酒粕クリームコロッケ。料理はどれも絶品でした!

夜の交流会では寺田本家のお酒がずらりと並んだ!

ヒャッホウ〜、夜の交流会では寺田本家のお酒がずらりと並んだ!

3日間、なかじは赤ちゃんの面倒を見るように丁寧に、優しく、大切に麹菌を育て、最終日は見事に米麹が完成した。

今回は、美しい棚田での稲刈り、村の長老に学ぶ美しい藁ない、そして美味しい発酵料理に、素晴らしい発酵哲学と、とても充実した2泊3日だった。まさに、宮沢賢治のいう農民芸術な美しい毎日だった。

稲刈り鴨川スタイル

稲刈り鴨川スタイル

美しい棚田で稲刈り

美しい棚田で稲刈り

刈った稲藁をすがい縄でしっかりと縛ります。

刈った稲藁をすがい縄でしっかりと縛ります。

いつも惜しげも無く里山の知恵を教えてくださる長老のきんざさん!

いつも惜しげも無く里山の知恵を教えてくださる長老のきんざさん!

村の長老きんざさんのゴットハンドによる藁ないはいつも芸術的に美しい

きんざさんのゴットハンドによる藁ないはいつも芸術的に美しい

なかじの発酵ボディワーク

なかじの発酵ボディワーク

参加者のみんなは自分たちでつくった米麹と「発酵という生き方」を持ち帰った。

みんなの生活と人生が発酵し、そして家族、恋人、友人、職場、みんなの周りが発酵し、さらにそれが地域社会へ広がり、やがて世界へ広がることを祈ります!

農民芸術ライフを満喫した2泊3日でした!

農民芸術ライフを満喫した2泊3日でした!

photo by MIRI

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