鴨川地球生活楽校2013 12月レポート「心」 〜僕らがこの時代に生まれてきたミッション〜

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毎回、笑顔が絶えません!

今年最後の地球生活楽校は「心」にフォーカスした講座を行った。

講師に共生革命家のソーヤー海くんをお呼びした。彼との出会いは311直後の経産省前だった。

原発事故後の政府のひどい対応に始まったオキュパイ経産省運動は経産省前にテントを張り、そこで市民が交代で暮らし始めていた。(それは、今でも続いている!)

友人がそこでオキュパイ経産省カフェを開いた時、僕は鴨川から駆けつけた。そして、テントの中で隣に座っていたのが、アフロヘアーにヒゲの日本人とアメリカ人のハーフの青年、海君だった。

講師のソーヤー海くん

講師のソーヤー海くん

311が起きた時、彼はアメリカにいたのだが、これは大変な事が起きた、今こそ日本が変わらなければならない、そして東京が変わらなければならないと強く思い、帰国したそうだ。そして、脱原発運動に参加するためオキュパイ経産省に来たら、数十人の人しかいないではないか?しかも、若者がいない!どうしたんだ、一体?あれだけの事故がありながら、日本人はどうして何も言わないんだ?日本の若者たちは眠ってしまっているのか?と、その時、海くんは僕に言った。

アメリカで911の反戦運動、パーマカルチャーやトランジッションタウン運動、オキュパイウォールストリートなどに参加して来た海くんにとって日本の静けさは異様だった。

「市民が社会活動することは、クリエイティブなことであり、カッコイイことであり、楽しいことなんだ!そして、本当に社会を変える力を持っているんだ。そのことを僕は日本の若者に伝えたい。」と、熱く語る海くんの目は本気だ。

その後、東京大学大学院に通い始め、自分の肩書を共生革命家と名乗り、東京・アーバン・パーマカルチャー(TUP)というサイトを立ち上げ、面白い活動を始めたのだ。海くんは都市を持続可能な場にするため、パーマカルチャーの手法やトランジッションタウン運動の社会活動の他、瞑想も並行して広める活動をしていた。彼はヴィパッサナー瞑想やゲリラ瞑想(表参道の路上でゲリラ的に、突然座り瞑想する!)など、都市で若者たちに瞑想を広めている。

新しい社会を創造するために市民が社会の当事者となり、市民が社会づくりに参加する運動は大切だが、何よりも「心」が一番大切な要素だ。一人ひとりの「心」が平和でなければ、いくらエコロジカルな楽園をつくっても、素晴らしい社会システムをつくっても、それはあくまで外側だけで、真の意味では持続可能な社会とはならないであろう。

インドの思想家サティシュ・クマールは、ソイル(土)・ソウル(心)・ソサイエティ(社会)の3つのバランスが大切だと言っている。自然の中でエコロジカルな生活をしているだけでなく、瞑想ばかりしているだけでなく、社会運動ばかりしているだけでなく、自然と精神と人間社会の3つをバランス良く行うことが、「エコロジーの時代」を生きる僕らのキーワードであるとメッセージしている。

僕はこの考えに強く共鳴している。「土」も「心」も「社会」もそれぞれの要素はとても大切だ。しかし、どれか一つに偏っていてはバランスが悪い。包括的で全体的に物事を捉え、トータルに生きていくのだ。

パーマカルチャー、コーチング、非暴力コミュニケーション、禅を融合させた海くん独自のスタイルでWSは進められた。海くんのユニークで好きなところは、瞑想を宗教的な匂いを一切消して、とてもカジュアルにポップに親しみ安く表現している。僕も日常生活の中に瞑想があることは、精神的に素晴らしい効果を発揮すると常々思っている。しかし、瞑想をすすめると宗教的またはニューエイジ的に聞こえ敬遠されがちであるが、アフロヘアーの海くんが言うと、なんだか楽しそうに聞こえるから不思議だ。

WSが始まると海くんはいきなりどこかの民族衣装に着替え、首からジャラジャラと首飾りを掛け、笑顔で登場した。

そして、ミンゴ〜ミンゴ〜と歌いながら、踊りながら、みんなで笑いながら気持ちをほぐすアイスブレイクのWSから始まった。

次に「静の瞑想」として「眠る瞑想」を行った。薪ストーブを焚いて暖めた古民家の板の間に体を預け横になり、鐘の合図で目を閉じ、海くんの静かな声に導かれ、意識を呼吸に集中させた。

瞑想は常に鐘の音から始まる

瞑想は常に鐘の音から始まる

海くんは、心を「空」や「無」にする必要はなく、心に浮かんだことをただ観察し、そしてまた呼吸に意識を戻して、「今、ここ」へ戻ってくださいと導いた。

冬の午後の柔らかな陽が入る静かな古民家の空間は、瞑想にピッタリだった。僕らは海くんの導くまま、心の内へ深く入っていった。

休憩後、今度は「動の瞑想」として「歩く瞑想」を行った。これはベトナム出身の偉大な禅僧であり、平和活動家であり、詩人のティック・ナット・ハン氏が考案した瞑想である。彼がフランスに亡命後設立したプラム・ビレッジでは、この歩く瞑想を学びに世界中から多くの人が訪れている。海くんも以前、プラム・ビレッジに滞在し、歩く瞑想を体験し大変感動したそうだ。

僕らはムシロを抱え、裏の里山へ入っていった。

美しい里山での歩く瞑想

美しい里山での歩く瞑想

一歩一歩集中し、一歩一歩意識しながら、一歩一歩ゆっくり、静かに歩いて行く。

風が肌に触れ、足の裏で山道のやわらかさを感じ、鳥の鳴き声に耳を澄ませ、森の香りを嗅ぎ、カサカサと落ち葉を踏みしめる音を聴き、揺れる木漏れ日を見つめ、自然を全身で感じながら、ただ森のなかを黙々と歩いて行く。

この広大な宇宙空間の中で、地球という惑星を選び、「今ここ」を生きている私という「存在」のリアリティを「意識」しながら歩いて行く。

一瞬、一瞬が2度とない「永遠の瞬間」であることを「体験」しながら歩いて行く。

「すべての命とひとつである」ことに目覚めながら歩いて行く。

「今ここを味わい」ながら歩いて行く。

すると、目の前にある「自然界の美しさ」にただただ感動する。

「生きていること」が、何もかもが愛おしく感じられる。

この世界すべてに「感謝」の念が湧く。

そして、心は平和である。

しばらく歩いて、山の上にある平らなスペースにたどり着くとムシロをひいて、各々好きな場所に座り「静の瞑想」をした。

そして海くんの誘導瞑想で再び心の内へ旅し、「10年後の自分」に会いに行った。心の森の奥へ奥へと歩いて行くと、「10年後の自分」は時空をこえて僕を待っていた。

夕方は大山千枚田の「棚田の夜祭り」を見に行った。

大山千枚田の「棚田の夜祭り」

大山千枚田の「棚田の夜祭り」

1万本のLEDキャンドルと3千本のたいまつの明かりが揺れる棚田は幻想的だった。夜風が冷たく、超寒かったが、やはりキレイだ。冬の風物詩となったこのイベントは、今や鴨川市上げての取り組みとなっていて、今年は終わりの見えない東日本大震災の復興を祈念し、子供たちのメッセージが書かれたたいまつを設置した。

宿泊所に戻ると、美穂ちゃんの雑穀自然食スペシャルディナーが待っていた。

地球生活楽校の最終回ということで特別メニューをつくってくれたのだ。

ひえのフィッシュフライ風豆腐タルタルソース添え、人参フライ、季節の野菜たっぷりの豆腐ベジキッシュ、高きびボールの酢豚風、ゴボウのスペアリブ風ヒエトッピング、海藻マリネサラダwithアマランサス、大根のゆず醤油漬け、カブの梅ネギ和え、もちアワとキャベツのスープ、もちキビ入り菜っ葉ごはんと、どれも美しく素晴らしい料理が並んだ。

美穂ちゃんの雑穀自然食のスペシャルディナー!美味しかった〜!

美穂ちゃんの雑穀自然食のスペシャルディナー!美味しかった〜!

人参フライに豆腐のキッシュ

人参フライに豆腐のキッシュ

海藻マリネサラダwithアマランサス

海藻マリネサラダwithアマランサス

そして、1期生の山ちゃんからの差し入れのシャンパンと高ちゃんの差し入れのボジョレイヌーボーで乾杯し、美穂ちゃんの料理に舌鼓を打った。いや〜、ホントに美味しく楽しい食事でした!

乾杯〜!一年間、お疲れ様でした〜!!!

乾杯〜!一年間、お疲れ様でした〜!!!

翌朝は古民家ゆうぎつかの庭にムシロを敷いて、気持ちのよい青空の下での瞑想から始まった。

そして瞑想中に海くんの質問に対して、思ったことを紙に書くWSを行った。

「今の自分は?」

「これから、どういう状態で生きたいか?」

「あなたの理想の環境とは?」

「理想的な環境に自分がいる社会とは?」

「理想的な社会をつくるため、自分が今できる簡単な一歩とは?」

「あなたが恐れていること、抵抗を感じていることは?」

青空瞑想も鐘の音から始まりました

青空瞑想も鐘の音から始まりました

朝、気持ちのよい青空の下での瞑想

朝、気持ちのよい青空の下での瞑想

その後は室内で、非暴力コミュニケーション(NVC)のWSを行った。非暴力コミュニケーションとは、1970年代にアメリカの心理学者によって体系化された自分の内と外に平和をつくるコミュニケーション方法だ。

3人のグループに別れ、先ほど書いた内容について、お互いの心のニーズを発見し合った。人の心の本当のニーズを知ると、お互い理解を深め、人間関係を改善し、問題を解決する力となり、この方法は企業内、夫婦間、NPOやNGO、紛争地域などで取り入れられている。

NVCのWSでは、一人ひとりのニーズのカードを探します

NVCのWSでは、一人ひとりのニーズのカードを探します

非暴力コミュニケーションについて説明する海くん

非暴力コミュニケーションについて説明する海くん

昼食はみんなでつくった天水棚田米の新米をかまどで炊きます

昼食はみんなでつくった天水棚田米の新米をかまどで炊きます

最後の昼食はやっちゃんのおいしい自然食どんぶりです

最後の昼食はやっちゃんのおいしい自然食どんぶりです

おしかった〜!地球楽校は食事が凄くうまいとみんな感動しています!

おしかった〜!地球楽校は食事が凄くうまいとみんな感動しています!

昼食後は「今、変化の時!」と題して、僕のプレゼンを行った。路上でストリートペイントをしていた10代から、アメリカへの旅、先住民スー族の教えミタクエ・オヤシン、ビジョン・クエスト、アジア・ヨーロッパ放浪、イタリアの農夫との出会い、そして鴨川へ。古民家暮らし、子育て、地域通貨安房マネー、村の長老たちとの交流、棚田オーナー制度、あわのわコミュニティカフェ&マーケット、awanova、NPOうず、311、大山支援村、鴨川地球生活楽校、ローカリゼーション等など・・・鴨川へ来るまでの旅、そして鴨川へ来てからの活動をたくさんのスライドを見ながら、僕らはこれからどこへ向かっているのかを、まるでロードムービーを観るようにお話しさせていただいた。

「今、変化の時!」をお話しさせていただいた。

「今、変化の時!」をお話しさせていただいた。

そして最後に修了書を一人ひとりにお渡しした。

鴨川地球生活楽校は卒業しても特に何の資格も得られないが、僕は世界でただ一つのオリジナルの詩を一人ひとりに送ることにしている。テストなし通信簿なしの人を数字で評価しないシュタイナー学校では、通信簿の代わりに先生が一人ひとりに詩を送る。僕もそれを真似て、詩を送ることにしたのだ。

紙とペンを机の上に置いて、目をつむり、一人ひとりの顔を思い浮かべ、生まれてくる言葉を書き留める。時には、すぐに出てくるときもあるが、時間がかかる時もある。その人の存在の奥底にある魂の中心には光の泉があり、その光の泉に出会うと、泉から美しい響きが聞こえてくる。その響きが僕の前に現れると、それはいつの間にか言葉となり、文字となって、目の前の紙に写し出される。

そうして書かれた詩を一人ひとりに送り、ハグをして、2013年の鴨川地球生活楽校は幕を閉じた。

一人ひとりに詩を送ります

一人ひとりに詩を送ります

ハグ!

ハグ!

涙あり笑いありの修了式を終え、外にでるとヒマラヤ桜が満開の花を咲かせていた。

冬に満開のヒマラヤ桜

冬に満開のヒマラヤ桜

2013鴨川地球生活楽校、終了しました!とても楽しい時間を共有しました〜!

2013鴨川地球生活楽校、終了しました!とても楽しい時空を共有しました〜!

おみやげはみんなで仕込んだ自家製醤油

おみやげはみんなで仕込んだ自家製醤油

地球の大変革期の時代に、僕らも一人ひとりの「存在の花」を咲かせよう。

この時代に生きている一人ひとりは、大きなミッションを持っている。

金融、エネルギー、食糧、マスコミ、医療、教育、軍需産業等は今や国家を超えた1%の巨大な多国籍企業にコントロールされ、全世界はグローバル経済に飲み込まれ、世界中の多くの政府はその多国籍企業の言いなりとなってしまっている。原発推進、TPP、秘密保護法などを強引に進める日本政府もその一つだ。そして自然環境は破壊され続け、地域コミュニティは崩壊し、小さな農業は潰され、現代病は蔓延し、格差は益々広がり、紛争や戦争は終わらない。

しかし、絶望することはない。「破壊と創造」は本質的に同じだ。

ヒンドゥー教の最高神の一人、シバ神は破壊と創造の神である。シバ神は世界の寿命が尽きた時、世界を破壊して次の世界を創造する。シバ神とは、破壊と創造が同時に起きていることを表現しているのだ。

破壊があるからこそ、創造が生まれる。世界は陰と陽で構成さている。光と影、男と女、昼と夜、プラスとマイナス、善と悪、苦しみと喜びなどなど・・・。相対の現象があることで、僕らはこの世界を認識することができる。それが今、僕らの生きている次元だ。

どんなにひどい現象が起きようと、どんなに悪い社会になっていこうと、人類の歴史を長いスパンで、生命の長い旅を、宇宙的視点で俯瞰すれば、決して気を落とすことはない。

マーティン・ルーサー・キングが人種差別撤廃運動を起こしたのは、醜い人種差別があったからだ。

マハトマ・ガンディーが非暴力主義を貫いたのは、暴力的なイギリスの植民地政策があったからだ。

ブッタが悟りを開いたのは、人々に悩みと苦しみがあったからだ。

闇があるからこそ、人間は愛と叡智と創造性を発揮し、光をあらわすことができる。

闇が濃ければ、光もより明るいのだ。

もう一度、声を大にして僕は言いたい。

僕らがこの時代に生まれてきたのは、大きなミッションがある。

それは、「光を創造する」ためだ。

うんと「眩しい光」を社会に照らすためだ。

ある意味で、そのために宇宙は暗い闇を用意する。

いつの時代も、常に人類の「意識の成長」に合わせた闇があらわれる。

でも、闇を照らす強い光を、僕ら一人ひとりはすでに持っているんだ。

だから恐れることなんか何もない、

ゆっくりと深呼吸して、不安と恐れを吐き出し、

一人ひとりが力いっぱい輝けばいいんだ。

そして、一人ひとりの光で世界を明るく照らそう。

それが僕らのミッションなんだ。

朝陽に輝く鴨川

朝陽に輝く鴨川

※ 2014年度の募集も始まりました。

http://earthschool.awanowa.jp/

来季も美しい棚田の村を舞台に「天水棚田でのお米づくり」「長老から学ぶ伝統文化」「自然農」「暦」「雑穀と野菜料理」「日本の発酵文化」「竹資源の利用」「パーマカルチャー」「トランジッションタウン」「地域通貨」「地域づくり」「コミュニティ」「世界観」などをテーマに、鴨川ならではの持続可能な暮らしの知恵を学ぶと同時に「心」「未来ビジョン」「自然治癒力を高める暮らし方」「綿と草の糸つむぎ」などのワークもプラスします。

盛りだくさんで、深くて楽しい1年間を共に里山で過ごしましょう。

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